木曽のお六櫛
昨日は縁あって、木曽の藪原の青柳さんの工房を訪ねてきました。
青柳善作さん(よしたつさんと読みます)
後から知りましたが信州の名工で、すごい、すごい人でした。
5月28日に、木曽から電車で4時間かかってちゃちゃカフェに来てくれた青柳さん、その時はちょっとごった返す店の中で雑然としていて、ゆったりとお話できる雰囲気ではなかったのですが、お店にいた他のお客さんがさっと席を譲ってくれ、話の輪に加わり短いひと時を共有しました。ちょうど変人クラブのWさんも、Nさんもいてくれたのかな。
青柳さんは一枚のちゃちゃカフェの書かれた新聞記事を持って来てくれて、「一度来たかったんですよ。これで夢がかないました。」と言って、新聞記事の上に私のサインを書くように言われたので、びっくりしてちょっとビビりました。
物好きな人もいるんだなあ…と軽く考えていました。また4時間かかって帰られたのに…この私の態度はごめんなさい。
それから一か月くらいたって、青柳さんからお手紙が来ました。「僕の作った櫛を同封します」とあって、初めて青柳さんが櫛職人だったことを知りました。また私は初めて木曽のお六櫛が有名だということも知りました。
善の落款が彫られた櫛でした。みねばりという硬い木で作られていて、きれいなものです。お兄さんも宮内庁ご用達の櫛を作られているとどこかに書いてありました。
青柳さんに会いたいね、櫛の制作過程が見たいね、木曽も行ってみたいね、というわけで今回のお六櫛探訪の日帰り旅が実現しました。
最初は変人クラブ6人の参加予定でしたが、当日は12人と膨らんで4台の車で出かけました。
【かんてんぱぱ工房】好きの掛川の床屋さん夫婦が馴れた伊那方面に向けて車を先導してくれました。西村夫婦は豊田から恵那経由で向かいました。
合流地点は、道の駅「源流の里 木祖村」です。青柳さんの家に一番近い施設になります。そこで美味しいお蕎麦を食べてから青柳さんのお宅に向かいました。
青柳さん しっかり職人さんのいでたちで、離れの櫛工房に迎え入れてくれました。
おおーっ!みんなの目が輝きます。
たくさんの工具、木のきれっぱし、実演してくれる青柳さんの姿に吸い寄せられて、皆のカメラがパシャパシャ。写真が趣味の相澤さんは窓から大きなカメラを構えました。
木彫りが大好きな西村さんは、誰よりも熱い視線を青柳さんに向けていました。
窓からは心地よい山の風。
青柳さんの姿は、私には神々しく見えて、この道一筋に生きてきた職人さんの強さや魂みたいなものが漂っていて、魅せられた時間を過ごしました。
よかった! 青柳さんに出会えて本当に良かった。
青柳さんにしっかりと握手してもらえて、手からいいものがジーンと流れてきて、後から涙が出そうになりました。(その時はわけがわからずケロッとしているのがいつもの私の癖です。 なんでも後からじわーっときます。)
青柳さんは私たちに大切なお六櫛をおみやげにくださいました。
これは髪をとかすだけじゃなく、私の大事なお守りになると思います。
青柳さん、そしてこのご縁を作ってくれた中日新聞さん、ありがとうございます。
そして、すぐ一緒に動いてくれるちゃちゃカフェの仲間たちもありがとう。仲間たちがいなかったらこんなにいろんな世界は広がらなかった。